記録のコツ
外食のカロリーはどれくらい?かんたんな記録のしかた
外食のカロリー記録のコツを解説します。研究でわかった外食の平均カロリー、隠れたカロリーの正体、ストレスなく外食を記録するためのかんたんなステップを紹介。
執筆:Calorix 編集部, Invikta 1分で読める
外食は、暮らしの楽しみのひとつです。ただ、外食のカロリー記録となると、どうしてもあいまいになりがちです。スキャンできるパッケージはなく、バターをどれだけ使うかは厨房しだいで、量も出てきたお皿のとおりです。でも安心してください。完璧な数字は必要ありません。必要なのは、手早く記録した、だいたい妥当な見積もりです。それだけで、1週間の合計はちゃんと意味のあるものになります。
ここでは、外食のカロリーについて研究でわかっていること、隠れたカロリーの正体、そして大手チェーンでも近所の小さなお店でも使える記録の手順を紹介します。
外食のカロリーについて研究でわかっていること
研究者は、メニューやデータベースの数値に頼らず、ボンベ熱量計という実験装置でサンプルを燃やして、外食のカロリーを直接測ってきました。目を引く結果をいくつか紹介します。
- よくある食事は量が多い。サンフランシスコ、ボストン、リトルロックのチェーン以外の飲食店で最もよく注文される食事を調べた米国の研究では、1食あたりの平均は1,205 kcalで、92%の食事が1回の食事の一般的な必要エネルギーを上回っていました(Urbanら、2016年)。平均が最も高かったのはアメリカ料理、イタリア料理、中華料理で、1,495 kcalでした。
- 個人店と大手チェーンは同程度。同じ研究で、チェーン以外の店の食事のエネルギーは、大手チェーンの同等の食事と有意な差がありませんでした。
- 米国だけの話ではない。ブラジル、中国、フィンランド、ガーナ、インドの111店舗の223食を調べたところ、テーブルサービスの店の食事の94%、ファストフードの72%が600 kcal以上でした。米国の食事と比べて平均が低かったのは、中国だけでした(Robertsら、2018年)。
- 人は少なめに見積もりがち。ファストフードチェーンで食事をした成人は、自分の食事を平均175 kcal少なく見積もり、食事が大きいほど見積もりの差も大きくなりました(Blockら、2013年)。
たっぷりの量、目に見えない油脂、そして少なめに見積もりがちな人の傾向。どれも外食の記録を、少なめという同じ方向にずらします。シンプルでくり返し使える方法があれば、そのほとんどを補正できます。
メニューのカロリー表示からわかること
米国では、米国食品医薬品局(FDA)のメニュー表示規則が、同じ名前で営業し、ほぼ同じメニューを提供する20店舗以上のチェーンに属する飲食店や類似の食品事業者に適用されます(FDA)。遵守期限の2018年5月7日以降、これらのチェーンには次のことが義務づけられています。
- 標準メニューのカロリーを、メニューやメニューボードに表示する
- 「一般的な栄養アドバイスには1日2,000 kcalを用いていますが、必要なカロリーは人によって異なります」という趣旨の文言を掲示する
- 求めに応じて、カロリー、総脂質、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、コレステロール、ナトリウム、炭水化物、糖類、食物繊維、タンパク質を記載した栄養成分情報を書面で提供する
カロリーだけでなく三大栄養素も記録しているなら、この書面の情報はぜひ頼んでみる価値があります。
表示の数値は、どのくらい正確なのでしょうか。クイックサービス店とテーブルサービス店の計42店舗で269品を測定したJAMA誌の研究では、表示カロリーは全体として正確で、1人前あたりの差は平均約10 kcalでした。ただし品目ごとのばらつきはあり、19%は表示より100 kcal以上多く、表示カロリーが低い品目ほど表示より多く含む傾向がありました(Urbanら、2011年)。
ですから、表示の数値は標準メニューの信頼できる目安として使い、ソースの追加、付け合わせの変更、おかわりなど、自分で変えた部分を調整しましょう。個人店は事情が違います。2016年の研究によると、米国の飲食店の約半数は、栄養成分の情報を提供していないチェーン以外の店です。そこで役立つのが、このあと紹介する方法です。
隠れたカロリーの正体
お皿のメインの食材は、たいてい簡単に見分けられます。見落としやすいのは、目に見えなかったり、食べ物という感覚がなかったりする「おまけ」の部分です。調理油、バター、ドレッシング、ソース、チーズ、パン、飲み物などです。よくある量でどのくらいになるかを、米国農務省(USDA)のデータで見てみましょう。
| 品目 | 量 | カロリー(kcal) |
|---|---|---|
| オリーブオイル | 大さじ1(13.5 g) | 119 |
| キャノーラ油 | 大さじ1(14 g) | 124 |
| バター(有塩) | 大さじ1(14.2 g) | 102 |
| マヨネーズ(普通) | 大さじ1(13.8 g) | 94 |
| ランチドレッシング(普通) | 大さじ2(30 g) | 129 |
| サワークリーム | 大さじ2(24 g) | 48 |
| チェダーチーズ | 1枚(28 g) | 113 |
| ロールパン(プレーン) | 1個(28 g) | 87 |
| トルティーヤチップス | 28 g(1オンス) | 134 |
| コーラ(普通) | 370 g(12液量オンス) | 155 |
| ビール(普通) | 356 g(12液量オンス) | 153 |
| 赤ワイン | 147 g(5液量オンス) | 125 |
数値はUSDA FoodData Central(SR Legacyデータ)によるもので、1 kcal単位に丸めています。
覚えておきたいポイントは次のとおりです。
- いちばん大きいのは調理油。オリーブオイルもキャノーラ油も、大さじ1杯で約120 kcalです。ソテー、炒め物、焼き物、揚げ物はどれも油を吸っていて、その量は写真ではわかりません。
- バターはあちこちに登場する。パンに塗ったり、野菜やステーキの上で溶かしたり、ごはんやソースに混ぜたり。大さじ1杯で約102 kcalです。
- ドレッシングやソースも積み重なる。普通のランチドレッシング大さじ2杯で129 kcalあり、大きなサラダならそれ以上かかっていることもよくあります。
- パンやチップスは最初に出てくる。ロールパン1個で約87 kcal、トルティーヤチップス28 g(1オンス)で約134 kcal。しかも、おかわりする前の数字です。
- 飲み物もカウントする。普通のコーラ12液量オンスで約155 kcal、ビール12液量オンスで約153 kcal、赤ワイン5液量オンスのグラス1杯で約125 kcalです。量が多かったり、おかわりしたりすれば、そのぶん増えます。
外食を記録するステップ
1. 栄養成分の表示があれば、まずそれを使う
チェーン店なら、メニューやお店の栄養成分情報で注文した品のカロリーを調べ、自分で変えた部分を調整します。Calorixでは、その数値をクイック追加で記録できます。いつもの注文をオリジナルの食品やお気に入りとして保存しておけば、次回すぐに使えます。
2. 数値がなければ、基準を借りる
個人店なら、栄養成分を公表しているチェーン店の似た料理が、妥当な出発点になります。先ほどの米国の研究で、チェーン以外の店の食事は同等のチェーンの食事と有意な差がなかったからです。そこから、実際にお皿にのっているものに合わせて調整しましょう。
3. お皿の料理をパーツに分ける
タンパク質のおかず、主食、野菜、ソース、油脂というように、構成要素で考えます。料理全体をまとめて推測するより、小さな見積もりを5つするほうが簡単で、どこにカロリーがあるのかも見えてきます。
4. 調理油は意識して加える
料理にツヤがある、またはソテー、揚げ物、ローストだったり、バターを塗ってあったりするなら、油脂を別の項目として追加します。正確な量はわからなくても、ゼロにするよりざっくりの見積もりのほうがずっとましです。油大さじ1杯は約120 kcalです。
5. 写真を撮って、メモを添える
CalorixのAIスキャナーなら、写真が確認カードになり、材料ごとに分量、グラム数、カロリー、確信度のバッジが表示されます。項目の名前や分量、グラム数を変えたり、カメラに見えないものを追加したりでき、写真より多く、または少なく食べたときは分量スライダー(½、1、1½、2)を使えます。
スキャンに「バターで調理」「半人前」のような短いメモを添えると、写真ではわからないことをAIに伝えられます。「AIで修正」に文章や音声で「ポテトなし、ランチドレッシングのサイドサラダを追加」のように伝えて、提案された変更を受け入れることもできます。合計は常に材料から計算し直されるので、数字はきちんと合います。表面の下にあるものはカメラには見えません。だからこそ、メモと自分での修正が大切なのです。くわしくはAIカロリー計算アプリの精度の記事で解説しています。
6. 知っているものと比べて量を見積もる
お皿や自分の手、フォークなど、大きさのわかるものと料理を比べます。ほかのテクニックは写真で量を見積もるコツで紹介しています。
7. 迷ったら多めに
見積もりは、特に量の多い食事では低めになりがちです。2つの量で迷ったら、多いほうを選びましょう。小さな補正ですが、1週間の合計を現実に近づけてくれます。
8. 記録したら、気にしすぎない
記憶が新しいうちに、食卓で、またはそのすぐあとに記録しましょう。1回の外食は、たくさんある記録のうちのひとつにすぎません。その日の残りの食事の計画に迷ったら、Calorixが残りの三大栄養素から食事のアイデアを提案するので、取り返そうと無理をする必要はありません。
記録が楽になる、注文のちょっとした習慣
- ドレッシングやソースは別添えにしてもらうと、どれだけ使ったかがわかります。
- 調理方法を聞いてみましょう。グリル、ソテー、揚げ物のどれかがわかれば、油脂の項目を追加すべきか判断できます。
- 持ち帰るつもりなら、先に取り分けてから、実際に食べた分を記録します。
- よく頼むメニューは、お気に入りやオリジナルの食品として保存しておきます。
- 飲み物は注文したときに記録しましょう。おかわりも忘れずに。
これらは道具であって、ルールではありません。食べたいものを注文してください。大事なのは、何をどれくらい食べたかを、だいたい把握することだけです。
まとめ
外食は見た目以上にボリュームがあることが多く、人は少なめに見積もりがちです。カロリーの表示があればそれを使い、なければ料理をパーツに分け、調理油と飲み物を加えて、迷ったら多めに見積もりましょう。写真と短いメモがあれば、ほとんどはカバーできます。今日記録した妥当な見積もりは、いつまでも入力しない完璧な数字よりずっと価値があります。
外食が毎週の習慣になっているなら、1回の食事よりも、記録を続ける習慣のほうが大切です。食事記録を習慣にするコツもご覧ください。1日に使えるカロリーを知りたいなら、カロリー収支の計算ツールを試してみてください。
よくある質問
外食1食のカロリーはどのくらいですか?
幅はありますが、よく注文される食事をラボで測定した米国の研究では、チェーン以外の飲食店の食事は平均約1,200 kcalで、92%が1食分の一般的な必要エネルギーを上回っていました。栄養成分が公表されていればそれを使い、なければ多めに見積もりましょう。
飲食店のカロリー表示は正確ですか?
平均すれば、おおむね正確です。JAMA誌の研究では、表示カロリーは全体としてラボでの測定値に近かったものの、品目ごとにばらつきがあり、約5品に1品は表示より100 kcal以上多く含んでいました。表示の数値は正確な値ではなく、信頼できる目安として扱いましょう。
米国でカロリー表示が義務づけられているのはどんな飲食店ですか?
米国食品医薬品局(FDA)の規則では、同じ名前で営業し、ほぼ同じメニューを提供する20店舗以上のチェーンに属する飲食店や類似の食品事業者は、標準メニューのカロリーを表示しなければなりません。遵守期限は2018年5月7日でした。
栄養成分の情報がない外食は、どう記録すればいいですか?
お皿の料理をパーツに分け、調理油、ソース、飲み物は別の項目として記録し、量は知っているものと比べて見積もります。栄養成分を公表しているチェーン店の似た料理を基準にするのもよい方法です。迷ったら、少なめより多めに見積もるほうが安心です。
調理油で食事のカロリーはどのくらい増えますか?
USDAのデータによると、オリーブオイル大さじ1杯は約119 kcal、バター大さじ1杯は約102 kcalです。料理にツヤがある、炒めてある、揚げてあるといった場合は、量を推測するしかなくても、油脂の項目を追加しましょう。
出典
- 1 Urban LE, Weber JL, Heyman MB, et al. Energy Contents of Frequently Ordered Restaurant Meals and Comparison with Human Energy Requirements and U.S. Department of Agriculture Database Information: A Multisite Randomized Study. Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics, 2016.
- 2 Roberts SB, Das SK, Suen VMM, et al. Measured energy content of frequently purchased restaurant meals: multi-country cross sectional study. BMJ, 2018.
- 3 Block JP, Condon SK, Kleinman K, et al. Consumers' estimation of calorie content at fast food restaurants: cross sectional observational study. BMJ, 2013.
- 4 Menu Labeling Requirements. U.S. Food and Drug Administration, 2023.
- 5 Urban LE, McCrory MA, Dallal GE, et al. Accuracy of stated energy contents of restaurant foods. JAMA, 2011.
- 6 Oil, olive, salad or cooking. USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 7 Oil, canola. USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 8 Butter, salted. USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 9 Salad dressing, mayonnaise, regular. USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 10 Salad dressing, ranch dressing, regular. USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 11 Cream, sour, cultured. USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 12 Cheese, cheddar (Includes foods for USDA's Food Distribution Program). USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 13 Rolls, dinner, plain, commercially prepared (includes brown-and-serve). USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 14 Snacks, tortilla chips, plain, white corn, salted. USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 15 Beverages, carbonated, cola, regular. USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 16 Alcoholic beverage, beer, regular, all. USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.
- 17 Alcoholic beverage, wine, table, red. USDA FoodData Central (SR Legacy), 2019.