習慣

食事記録を習慣にするコツ:連続記録が長続きする方法

食事記録を習慣にするコツを、セルフモニタリングと習慣化の研究をもとに解説します。忙しい日や週末、旅行中、体調不良の日にも記録を続ける実践的な方法も紹介。

執筆:Calorix 編集部, Invikta 1分で読める

食事記録がいちばん役に立つのは、続けているときです。数日分の記録からわかることはわずかですが、ざっくりでも定期的な記録が数か月分たまると、平日の食事の傾向、週末との違い、腹持ちのいい食事など、本当のパターンが見えてきます。連続記録は、その継続を目に見える形にしてくれます。

ただし、目指すのは完璧な記録ではありません。忙しい週や外出の多い週末、たまに調子が出ない日があっても崩れない、しっかりした習慣です。ここでは、セルフモニタリングと習慣化について研究でわかっていることと、その活かし方を紹介します。減量のためにカロリーを記録している人にも、自分が何を食べているかを知りたいだけの人にも役立つ内容です。

記録を続けることが大切な理由

研究者は、セルフモニタリング(自分の行動を記録して把握すること)を、行動療法にもとづく減量プログラムの中心に位置づけています。エビデンスからわかっていることは次のとおりです。

  • 関連は一貫しているが、エビデンスは完全ではない。22件の研究を対象にした系統的レビューでは、セルフモニタリングと減量のあいだに有意な関連が一貫して見られました。ただし、研究方法に限界があるため、著者らはエビデンスのレベルを「弱い」と評価しています(Burke・Wang・Sevick、2011年)。
  • 方法よりも、続けることが大切。紙の日記と携帯型のデジタル機器を比べた2年間の試験では、期間の60%以上でセルフモニタリングを行った人は、30%未満だった人よりも体重が多く減りました。著者らは、記録の方法よりもセルフモニタリングを続けることのほうが重要だと結論づけています(Burkeら、2012年)。
  • 大事なのは頻度。記録はだんだん速くなる。24週間のオンラインプログラムでは、参加者がセルフモニタリングにかけた時間は、最初の1か月が1日平均23.2分、6か月目には14.6分でした。記録を続けていた人のあいだでは、かけた時間に減量幅による有意な差はありませんでしたが、体重が5%以上減った人は食事日記を1日に開く回数が多く、1.6回に対して2.4回でした(Harveyら、2019年)。

これらは減量プログラムで見られた関連であり、結果を約束するものではありません。それでも、役に立つ考え方を示しています。1回の記録にかける時間よりも、どれだけこまめに記録するかのほうが大切なようです。

習慣はどうやってできるのか

心理学では、習慣を「結びついたきっかけによって自動的に引き起こされる行動」と定義しています。車に乗ったらシートベルトを締める、といった行動です。同じ状況でシンプルな行動をくり返すとこの結びつきが強まり、いったん習慣になれば、やる気にあまり左右されなくなります(Gardner・Lally・Wardle、2012年)。

では、どのくらいの期間がかかるのでしょうか。よく知られた研究では、96人のボランティアが食べる・飲む・体を動かす行動を1つ選び、朝食後など同じ状況で毎日くり返すことを12週間続けました。意識せずにできる度合いが頭打ちになるまでの期間は18〜254日と幅がありました(Lallyら、2010年)。のちのまとめで、この研究の著者のうち2人は平均を約66日としています。水を飲むといったシンプルな行動は、負担の大きい習慣よりも早く自動化しました。

ここから言えることは2つです。新しい習慣が身につくまでには数日ではなく数週間から数か月かかると考えること、そして行動をできるだけ小さくシンプルにすることです。よく聞く「21日」という数字について、同じ著者らは、習慣の研究ではなく、整形手術を受けた患者が新しい見た目に慣れるまでの逸話に由来するようだと指摘しています。

記録を小さくして、きっかけと結びつける

いちばんのきっかけは、食事そのものです。食べながら、または食べる直前に記録すれば、1日に何度もしていることに習慣を乗せられます。

食事の時間が不規則なら、ほかに決まったタイミングを選びましょう。習慣の研究者は、「昼休みに入ったら」のように、すでにある毎日の流れの中にきっかけを置き、いつ、どこで行動するかを前もって決めておくことをすすめています(Gardner・Lally・Wardle、2012年)。記録なら、「席について食べ始めるとき」や「お皿を流しに置く前」などが考えられます。

そのうえで、1回ごとの記録をできるだけ手軽にします。

  • 写真:AIスキャナーが、写真を材料と分量の編集できるリストに変えます。撮り方のコツを押さえておくと、最初の推定が実際に近づきます。
  • バーコード・栄養成分表示:パッケージ食品のバーコードや栄養成分表示をスキャンします。
  • 音声・文章:食べたものを話すか入力します。入力候補が出るので、すばやく記録できます。
  • くり返し:「最近」と「お気に入り」から、ほぼ毎日食べる朝食をすぐにもう一度記録できます。
  • 自炊:よく作る料理は、レシピ・食事の作成機能で保存するか、オリジナルの食品として登録できます。
  • まったく時間がないとき:カロリーの見積もりをクイック追加します。

習慣づくりでは、ざっくりした記録でも1回のくり返しとして数えられます。細かく直さないままの写真や、クイック追加の見積もりでも、くわしく記録できない日に習慣をつないでくれます。

2回続けて休まない

記録を1日休むと、何かが壊れてしまったように感じるかもしれません。でも、研究の結果は心強いものです。先ほどの習慣の研究では、行動する機会を1回逃しても習慣の形成に大きな影響はなく、1回休んだあとも自動化はすぐにまた進み始めました。

ここから生まれたのが、「2回続けて休まない」というシンプルな目安です。1日抜けても、ちょっとした揺らぎにすぎません。次の食事を再スタートにして記録すれば、また元のペースに戻れます。

週末・旅行・体調不良の日に備える

習慣は、いつもの生活の流れにあるきっかけに支えられています。だから、週末のお出かけや出張、休暇など、いつもの流れが崩れる場面には少し準備をしておきましょう。

  • 最低ラインを先に決めておく。慌ただしい日は、写真だけでも「毎食なにかしら記録する」で十分です。
  • 写真は今、細かいことはあとで。食べるときにお皿を撮っておき、時間ができたら記録を整えます。Calorixは写真を記録と一緒に保存するので、あとで確認したり再分析したりできます。
  • 外食のやり方を使う。食事をパーツに分け、調理油と飲み物を加え、迷ったら多めに見積もります。くわしい方法は外食の記録ガイドで紹介しています。
  • 新しいきっかけに結びつける。ホテルや友人の家では、「席について食べ始める」など、場所が変わっても続く行動に記録を結びつけます。
  • 体調が悪いときは休む。具合が悪いときは、記録よりも休むことのほうが大切です。Calorixの体調不良パスを使えば、回復するまで連続記録が守られます。

Calorixの連続記録のしくみ

Calorixは、こうした考え方を取り入れながら、プレッシャーにならないように作られています。

  • 記録した日ごとに連続記録が伸びます。連続記録のウィジェットと、「連続記録がピンチ」を知らせるライブアクティビティで、状況をひと目で確認できます。
  • フリーズは獲得するもので、販売はしていません。連続記録フリーズは続けるうちに獲得でき、体調が悪い日は体調不良パスでカバーできます。どちらも購入はできません。
  • Toastyは眠くなるだけで、悲しみません。炎の妖精のマスコット、Toastyの炎は、習慣が続くほど大きくなります。休むと炎が小さくなってうとうとし、また記録すると明るく燃えます。Toastyは記録した食事にいつも前向きに反応し、話し方は「チアリーダー」「おだやか」「はっきり派」「コーチ」から選べます。
  • リマインダーは生活リズムに合わせて。スマートリマインダーは自分の食事時間から学習し、お知らせは1日最大2回までです。
  • 途中の小さな目標。デイリーチャレンジとウィークリーチャレンジでToastyの衣装に使えるコインがもらえ、週間まとめで1週間をふり返れます。

連続記録が途切れたら

連続記録は、いつか途切れるものです。病気、旅行、大変な1週間。いろいろなことがあります。そんなときも、これまでの記録はちゃんと残っていますし、自分の食事パターンについてわかったことも消えません。次の食事を記録して、またカウントを始めましょう。

記録がストレスになったり、頭から離れなくなったりしたら、少し距離を置いてもかまいません。また、摂食障害の経験がある方は、記録が自分に合っているかどうか、医師や管理栄養士に相談してください。

まとめ

大切なのは、完璧さより継続です。記録を食事と結びつけ、その場でいちばん速い方法を使い、習慣が定着するまで数週間から数か月かかると考えて、1日休んでも2日続けて休まないようにしましょう。いつまでも手をつけない完璧な記録より、今日のざっくりした記録のほうが、ずっと習慣のためになります。

よくある質問

食事記録が習慣になるまで、どのくらいかかりますか?

決まった日数はありません。毎日の食べる・飲む・体を動かす新しい習慣づくりを調べた研究では、意識せずにできる度合いが頭打ちになるまでの期間は18〜254日と幅があり、のちに研究の著者のうち2人が平均を約66日としています。

食事記録は本当に役に立ちますか?

系統的レビューでは、セルフモニタリングと減量のあいだに一貫した関連が見られましたが、エビデンスの質には限界がありました。その後の研究からは、記録の方法や1回にかける時間よりも、定期的に記録することのほうが大切だと考えられています。

記録を1日休んでしまったら、どうすればいいですか?

次の食事を記録して、そのまま続けましょう。習慣の研究では、1回の機会を逃しても習慣の形成に大きな影響はありませんでした。1日抜けても、リセットにはなりません。

体調が悪いとき、Calorixの連続記録を守れますか?

はい。Calorixには、続けるうちに獲得できる連続記録フリーズに加えて体調不良パスがあり、どちらも販売されることはありません。まずは休むことを優先してください。連続記録は待ってくれます。

食事記録にはどのくらい時間がかかりますか?

慣れるにつれて短くなる傾向があります。ある24週間のプログラムでは、記録にかけた時間は最初の1か月が1日平均約23分、6か月目には約15分でした。写真、バーコード、音声、最近食べたものからの入力を使えば、1回ごとの記録をもっと速くできます。

出典

  1. 1 Burke LE, Wang J, Sevick MA. Self-monitoring in weight loss: a systematic review of the literature. Journal of the American Dietetic Association, 2011.
  2. 2 Burke LE, Styn MA, Sereika SM, et al. Using mHealth technology to enhance self-monitoring for weight loss: a randomized trial. American Journal of Preventive Medicine, 2012.
  3. 3 Harvey J, Krukowski R, Priest J, West D. Log Often, Lose More: Electronic Dietary Self-Monitoring for Weight Loss. Obesity (Silver Spring), 2019.
  4. 4 Gardner B, Lally P, Wardle J. Making health habitual: the psychology of 'habit-formation' and general practice. British Journal of General Practice, 2012.
  5. 5 Lally P, van Jaarsveld CHM, Potts HWW, Wardle J. How are habits formed: Modelling habit formation in the real world. European Journal of Social Psychology, 2010.

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